どうも、おはこんばんちは。
皆さん水草水槽を楽しんでいますでしょうか。
インターネットが普及して、本格的なレイアウトを組んだ水槽をちょちょっとした検索ワードだけで引っ張ってこれる昨今。
どうして、自分の水槽はレイアウトがうまくいかないのだろうか。
どうして、あの写真の水景はこんなにもビシッと決まっているのだろうか。
そういった疑問の少しでも解消になればと思い、今回の記事を書きたいと思います。
今回の記事で主題となるのはタイトル通り、流木です。

こちらは私の管理している陰性水草レイアウト水槽です。
この写真の3分の2を埋め尽くしているのは流木です。
(正確には実家の庭先で掘り起こした木の根っこ部分が大半を占めています)
ただ水槽内に置いただけですが、すごい存在感だと思いませんか?
この用に、ビシッとした水景を作るうえで流木の存在は捨て置けません。
ですが、市販されている流木は腐食耐性が高く、比重の重く沈みやすい木をあえて流木風に加工して販売しているものがほとんどで、大きく見た目的に立派な流木はとても高額な商品です。
60cm水槽をメインで飾れるサイズとなると4000円~6000円程度掛かります。
水槽や照明などと同価値程度の値段のものをホイホイ集められるお金持ちや、仕入れ値で買えるうえにいざとなったら販売もできるショップとは違い、一般的な家庭においてレイアウトを組み替えるために流木を集めるのは困難だと思います。
そこで、今回は
「いろいろな場面で使いまわしの利く流木の見つけ方」
を考察したいと思います。そして早速結論を書きますが、管理人的使いまわしの利く流木というのは・・・
「不等辺三角形の面を多く持つ流木」
です。使い回しが利く=不等辺三角形
というのは黄金比などの話も絡んで大変複雑な美術の知識が必要になりますが、不均等なバランスに自然な印象を受ける傾向が人間にはあります。
例を挙げますと、ネイチャーアクアリウムで用いられる代表的な構図に三角構図、凹型構図、凸型構図があります。
それらも黄金比の関係で正三角形よりも左右どちらかに少し重心をずらした配置や配植ができているとそれだけでバランスが取れているように見えるものです。
ということで、不等辺三角形の面がある流木は水槽内のどの位置においてもある程度見栄えがするというのが管理人の考えです。
さて、早速ですがこの流木を見てください。

値段は約4000円でした。
一見するとたいしたことのない流木にみえますが、指示線を引くとこうなります。

はい。
不等辺三角形が見えてくると思います。
右上に向かって生えている部分は無視するのか?という質問が来そうですが、写真の映りで奥行きが感じられませんが、実は若干三角形の頂点の枝よりも後ろにそるような形で付いています。
三角形の頂点の位置が配置によってちょうど前面にでるように生えているのでこの流木は不等辺三角形を持つ流木と考えられます。
置く面をクルクル変えて見てみると、また違った水景が浮かんでくるかもしれません。

今度は同じ程度の値段の同じようなサイズの流木です。
個人的には左下の複雑な動き方や、左上までのつながりが好きではありますが、これ一点で水槽内を飾れるかといわれると答えはNOです。

コチラが支持線を引いた画像になります。
上記した流木と違うのは枝の頂点部分がほぼ揃ってしまった四角形をしているということです。
これだと水槽内に一点置きした場合、配置を黄金比を考慮した位置でしか利用できないので使いまわしが利かないということになります。
もしこの流木を用いるなら、もう一つか二つ形状の違う流木を配置してバランスを取る必要が出てきます。
(枝状流木を絡める、三角形の流木を左右のどちらかに配置、凸型構図で中心部分に配置するなど)

次の例がこちらです。
値段は5000円程度と高くなってきました。
こちらは先ほどの流木よりも2回りほどサイズの大きい流木ですが、考え方は変わりません。

こちらが指示線になります。
今回は消失点もつけてみました。
この流木は不等辺三角形の面を持っているだけではなく、その一部に消失点(奥行きを感じさせるための基準点)を持っています。
そのため、水槽内に配置するだけで、ある程度の奥行きを自然と感じさせることが出来きます。
もちろん、水草の比率やそのほかレイアウト素材をちゃんと考えて配置すればかなり印象に残るレイアウトを作れます。
現状の持っている位置だと凸型構図、左・右辺を底面にすると三角構図、凹型構図の左右どちらか、で十分主役を張れる流木です。
また写真はありませんが、裏側からの配置なども楽しめそうでした。

今度の流木は先ほどの流木と同じ値段で、サイズ間もほぼ一緒のものです。
しかし、例の如くこちらも不等辺三角形を持っていない流木と判断できます。

こちらが指示線です。
一概に四角形の面しかないとは言えないのですが、右上に向かって生えている太枝が余りにも不自然なのと、頂点に向かって太くなってしまっていること、そしてそれらを含めた各枝ぶりの頂点が揃ってしまっているのがもったいない流木です。
手で持っている部分がコブのようになっていて、そこを支点として向きを変えるとお!?となる面もありましたが、低床の上に乗せるとやはり違和感を感じるかもしれないと思い、今回のダメな流木の例にしました。
右上に向かって伸びる太枝を切り落とせば、かなりいい流木になるとは思いますが、高い買い物をするのだからこそこれだ!という流木を選んでもらいたいです。
さて、今回は綺麗なレイアウトを作りたいけどお金は無尽蔵じゃない!といったユーザーへ向けて記事を書いてみました。
このように不等辺三角形を意識して、頭の中ででも指示線を引いてみるとまた違った面から流木購入の判断材料を得られるようになると思います。
もちろん、不等辺三角形を持っていない流木がダメな流木というわけではなく、あくまでも高額だけど一点物として使い回しができるだけの特別な流木を一つ持っておくだけでレイアウトが唸ることがあると認識してもらえればと思います。
この一点物を中心に、コツコツレイアウト素材を集めていつかは大きな作品を作るなんてサクセスストーリーもいいですね。
また、小型水槽ならこの一点物流木一つあれば長い期間楽しめると思います。
水槽レイアウトに興味が湧いたらこちらもどうぞ!
レイアウトを考える①
レイアウトを考える②
レイアウトを考える③
ふぅ、長くなってしまいましたが、これにて今回の流木探しの旅は一区切りとさせていただきます。
それではまた次回の記事で。
*今回の流木は「アクアフォレスト 新宿店」さんで撮影させていただきました。
ありがとうございました。