どうも、おはこんばんちは。
昨日は生物濾過補助システムを立ち上げる総費用を算出しました。
まだの方はこちらからどうぞ!
水草水槽、総額いくらで立ち上げられる?
こちらの記事で設備を整えられた方はすでに美しい水草水槽を手に入れる準備を整えたということになります。

さて、ここまで話が進めば実際に水草を買ってきて(もしくは通販して)、水槽に植栽していきたくなるでしょう。
ですが少し待ってください。
生物濾過補助システムは立ち上げたばかりは赤ちゃんと一緒です。
できることが少なく、どうしてもその能力を発揮させるまでには大切に、大切に育ててあげる必要があります。
いきなり大量の肥料を添加して、様々な水草を植栽し、美魚を泳がせることはかなり高度な経験か、相当出来上がった低床や水を引き継ぐ必要があります。
まず水槽を始めて立ち上げる人には低床や水を引き継ぐことはできないでしょう。
豊富な経験もありません。
ですので、最初はゆっくりと低床を育てましょう。
赤ちゃんが生まれ、目が開き、首が据わり、動き出す。
あとは流れに身を任せていけば自ずと個性が芽生えていくでしょう。

さて、それでは水槽を準備したらそのまま放っておけば育つのかというとそんなことは無いのです。
難しいですね・・・。
そこで、参考書的に管理人が今まで立ち上げた生物濾過補助システムのデータを元に立ち上げ初期から中期程度までの推移を記事に起こします。
今回は初期①②③としましたので、ご参考までにどうぞ!
初期①『低床にバクテリアをつける』
この頃はまだまだなにもできない水槽です。よく言われているのはパイロットフィッシュを投入し、水を立ち上げていく作業ですが、これは不要です。
いきなり難種の魚は飼えませんが、水草水槽に泳がせる一般的な小型魚なら飼えます。
環境悪化に強い魚(代表はアカヒレ)を育てたいなら別ですが、その後死ぬまで育てていくことを考えると、管理人はパイロットフィッシュは不要だと考えています。
また、管理人は初期の迷走時にコケ取り目的で導入した生体を今でも育てていますが、正直必要ないです。
(ガラス面などをもふもふする姿はそれはそれで可愛いので、観察目的で飼育は断然あり!だと思ってはいます)
最初は人力でコケ取りをし、生物濾過補助システムが育てばコケはおのずと消えていきます。
終生愛情飼育こそ、飼育者の責任です。
愛情を持って育てていける、コレだ!という魚を探しましょう。
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立ち上げたばかりの60cm水槽には2~3cmサイズの小型魚(自身が飼いたいお魚ですよ)を7匹ほど泳がせましょう。
*育てたいお魚が小型魚ではない場合、少し大変ですがさらに匹数を落として調節してください
餌は指先に付く程度の少量をちょっとづつ与えてください。
水換えは1週間で3分の1で十分です。
良く掲載されている情報に初期は頻繁な水換えが必要とされていますが、飼育がうまい人は手を入れる作業と放置の比重が大変上手です。
生物濾過補助システムは強いバクテリアを育てることから始まるので、極度な水換えは逆にご法度となります。
様子見の目安は1週間~2週間、気長に進めていくことがコツです。
初期②『肥料を埋め、水草を植栽する』
2週間程度経過した水槽、2回ほど水換えを行っているかもしれませんね。もちろん、換えていなくても大丈夫です。
エアレーションから発生する細かい泡がいつまでも水槽の縁に残る場合、水質が悪化している可能性があるので水換え3分の1を施しましょう。
さて、いつまでも殺風景な水景では面白くありませんので、この辺りで水草の植栽を考えていきましょう。
ただし、生物濾過補助システムに使っている富士砂では水質を弱酸性に傾けることはできないので、初期の酸性物質が溜まっていない状態では水質は水道水のPHに大きく左右されます。
大体PH7.2~7.8になってしまっている可能性が高いので、育てられる水草が限定されてしまいます。
もちろん、溶けることを承知で入れることはできますが、費用の無駄なのでオススメできません。
この頃に植栽できる水草は主にアルカリ寄りの水質に強い、ハイグロフィラポリスペルマ、グリーンロタラ、バリスネリアナナ、ロベリアカーディナリスなどが管理人的オススメです。
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*アヌビアスナナやミクロソリウムはよく育てられると記載されていますが、陰性水草を初期から投入すると固く生体でも取れないコケが付着し綺麗に育てられないので、まだやめておきましょう。
有茎草を植える際は肥料もそれなりの量を埋める必要があります。
大まかな目安として、私のオススメしている1ヶ月に1回、定期的にテトラクリプト1錠、カミハタスティック肥料1本を追肥する場合は、有茎草の本数は20本~30本程度欲しいところです。
そんなにたくさん有茎草を買えない!と言う場合は埋める肥料の量を本数と比較して減らしてください。
そろそろ魚への餌も1,5倍ほどに増やして与えていきましょう。
水草水槽に関しては、少なすぎるだろう!というくらいから徐々に様子を見ていくことが失敗しないコツです。
これらの水草で、まずは水草の不調の見分け方を学んでいきます。
あくまでも例として、カリウム不足は新芽が局部的に白化しますし、窒素不足は新芽の色が黄化したり、葉が小さくなったり縮れたりします。
ただし、これもより複雑な要素が絡み合って全く違う反応を見せたりすることもあります。
栽培経験こそが価値ある情報ですので、自分自身で体験していくことでより難しい難種の栽培へつながっていきますので、臆せず育てていきましょう。
初期③『生体数を増やし、肥料の追肥を調節する』
水草を植栽し1ヶ月~2ヶ月、溶かしてしまったり、枯らしてしまったりしているかもしれません。お魚も残念ながら何匹か死んでしまったり、餌食いが悪く体が小さい固体が現れているかもしれません。
このあたりから個々人で水槽に個性が見え始めているはずです。
ただ先ほどの肥料添加量目安で添加し、週1回3分の1水換えを継続されており、魚への餌も極端に増やしていなければガラス面の緑コケを擦り掃除しているくらいの作業で極端にコケを繁殖させてしまっていることはないかと思います。
(コレばかりは、水道水の質などにも左右されるので判断しかねますが・・・)
エアレーションの泡も縁に残留せず、それなりに早い段階ではじけて消え、油膜もそれほどもしくは全く無い状態であれば生物濾過補助システムが力を付け低床が育ってきている証拠です。
この辺りで無理をする必要はありませんが、あまり変化を見せない水景をただ眺めているのも少し物足りなくなる頃でしょう。
先ほどの条件をクリアし、澄んだ水がよどみなくキラキラしていればお魚を追加してもいい時期です。
ただしいきなり数十匹単位で増やしてしまうと、折角育てた低床を殺してしまうだけでなく、今までいた先住たちにも被害が出ます。
アクアショップが近くにあるのであれば、病気をした固体はいないか、ヒレやエラ周りがぼろぼろの固体が多数混じっていないか、入っていた水槽の状態はどうかなど観察してください。
2ヶ月も水槽を自己管理していれば、少しは目が肥えているはずです。
自身を持って自己判断をくだし、状態が良さそうな愛すべき生体がいれば追加しましょう。
2~4cmほどの小型魚なら生物濾過補助システムで美しく水草を育てつつ、飼育できる匹数上限は60cm水槽サイズで20~25匹程度とかなりいけます。
もちろん、飼育に自信がついてきたらもう少し増やすこともできるかもしれませんので、そこは腕の見せ所ですね。
5匹づつなど、突然生体数を増やさず、様子を見ながら追加していきましょう。
生体が少ない分には問題は全くありませんが、少しでも限界を超えてしまうとそこからの崩壊は早いです。
これは水草でも同じことが言えます。
ある程度酸性物質が低床に溜まり、水質がPH6.8~7.2程度で推移しているころです。
ちょっとだけレアな水草にチャレンジしてもいいですし、赤系水草を導入してより赤みを増す栽培方法を模索するのも楽しいかと思います。
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ですが、水草を増やせば増やすほど、水槽内に追肥する肥料の量も増やさねばなりません。
いきなりたくさんの水草を追加し、たくさんの肥料を追肥しとやっていくと失敗したときのリカバリーが大変難しくなります。
少しづつ、少しづつ。
地道ではありますが、低床が完全に成熟し育ったとき、きっとあなたの目には自宅とは思えない自然が広がっているはずです。
まずは大台3ヶ月目を目指して頑張ってください。
この3ヶ月目までは失敗することが多く、挫折しがちですが大丈夫です。
管理人も3ヶ月目までで相当やらかした経験がありますが、ずっと維持していれば必ずいい結果を見せてくれます。

こちらの観察&ストック水槽は初期の3ヶ月はコケまみれのひどい状態だったのが立て直した水槽でもあります。
アクアリウム趣味はのんびりコツコツ。
さて、今回はここまでとします。
また次回の記事にて。