地震と泡の恐怖。


どうも、おはこんばんちは。

先日長野県を震源とするM5.2の地震が発生しました。

【地震情報】長野県大町市で震度4 長野市・安曇野市などで震度3

管理人の住んでいる地域もかなり揺れ、1人びっくりしていました。


そんな中でアクアリストあるあるとして、水槽の水漏れ案件が浮上してくるのではないでしょうか。

縦揺れでも横揺れでも、やはり規模の大きな地震による水槽崩壊や水漏れ事故など考えただけでぞっとします。


PCが置かれている机の背後に90cm水槽、右後ろに60cm水槽が2段重ねで配置されており、揺れた瞬間思わずこれはやばいと水槽を見てしまいました。

かといって押さえに行ったりすると万が一のときに危ないので本当に見ているだけですが、まるで海水水槽のように水面が左右に振られ波が発生しているのがとても良く分かりました。


ああ!こぼれるぅ~!と独り言をこぼしてしまうくらい水槽の縁めがけて駆け上る水面を見ていると、なぜだか面白く感じてしまいました。

本当にどうしようもないことに対して人間はストレス回避のため、唖然と思考を停止するか、その状況を楽しもうとする傾向がありますが、管理人は楽しんでしまっていました。


真夜中だというのに、何リットルもの水がこぼれだし、それをせっせとふき取る姿を今こうしてゆっくりPCの前で想像すると、なんとも哀れそのものです。


さて、前置きが長くなりました。
(ここまでが前置きですよ皆さん)


地震も収まりニュースで一通り安全が確認できたところで、水槽のことが気になってよく観察することにしたのです。

万が一歪みたわみで水槽に亀裂が走っていたり、水槽の中の生き物が驚いて飛び出してしまっていたら嫌だったので、それはもう入念に観察しました。


するとどうでしょうか、60cmストック&観察水槽のエア吹き出し口付近に物凄い泡が発生していたのです。



この写真は翌朝照明が付いてから撮影しましたが、いつもであればこんなに細かい泡が残ることはないのです。

通常大きなエア泡は幾分か発生するのですがすぐに割れてしまいますし、水面で細かい泡が長く持続することはほとんどありません。


細かい泡が持続するということは、それだけ水の粘性が高くなっているということが考えられます。

油膜や青水など、純粋な水に対して限りなく多い不純物や浮遊物が含まれれば含まれるほど、細かな泡がいつまでも水面を漂うという状態に近くなっていきます。

物凄く簡単に言うと水質の悪化が原因となることがほとんどです。


それでは水面を観察してみると油膜の発生は全くありません。

エアレーションで常に水面を動かしているのでそもそも油膜とは無縁なのが生物濾過補助システムですし、地震発生後になにかを追加したりもしていません。


水中はというと、濁りなども無くキリッと澄んだ水です。

魚の動きにもいつもどおりのアホッぽさがあり、愛嬌たっぷりに餌くれダンスをしてくれています。



ところがどうでしょうか、こちらはCo2の吹き出し口上の水面を撮影していますが、とんでもなく細かい泡が水面を漂っています。

すべてCo2の泡が水面の粘性に捉えられ残っているのです。


なんとも不思議な現象です。

他の90cm水槽、同じ位置の下段に置かれている60cm水槽、120cmの金魚の水槽にこのようなエアの泡が残る現象が発生することはありませんでした。

この60cmストック&観察水槽も含めすべての水槽を同じブロワーで管理しているので、送り込まれているエアーに異常があるとも考えられません。


120cmの金魚水槽は生物濾過補助システムで維持しているわけではないので除外するとして、90cm水槽、下段の60cm水槽とこの60cmストック&観察水槽の何が違うのか。

どうしてこのように泡が発生してしまったのか考えたところ、原因としてはコレしかないかなと思う部分がありました。


それは低床を支える流木や石などが入っているか入っていないかです。

60cmストック&観察水槽は生物濾過補助システムでどこまで水草を維持できるのか実験したりしている水槽なので、余計なレイアウト品が入っていません。

対して90cm水槽には流木や木化石が低床の底まで埋め込まれていますし、下段の60cm水槽には水槽の3分の1に及ぶかというほど大きな流木を入れています。


このことから、水槽という枠の中で低床が揺さぶられやすかった60cmストック&観察水槽は低床内に沈殿させているデトリタスなどが液状化現象の原理で水中へ舞い上げられ、通常よりも粘性の高い水にしてしまっていたのではないかと考えました。

翌朝確認した際に飼育水が透き通っていたのも、細かな浮遊デトリタスなどが沈殿しやすい生物濾過補助システムならではの現象と考えられます。


地震発生から2日後には泡の発生は無く、いつも通りの大きなエア泡ができては弾け、できては弾けを繰り返していました。

なにはともあれ、水槽崩壊といった危機にたたされなかったのが幸いです。


この水槽内液状化現象の怖いところは、こうしてちょっとした変化だけでいきなり粘性の高い飼育水になってしまうところです。

急に粘性が高くなるとエアレーションなどをしていない水槽であれば水槽下部の低酸素状態を作ってしまい、低床生物層を崩壊させてしまうだけでなく、泳いでいるお魚さんや水草の根を痛めるなど水槽環境を静かに崩壊させてしまう可能性があるのです。


例えば、朝出かけてCo2が添加されている日中に同じような現象が起き、エアレーションされていない水槽内では低酸素状態に、帰宅までおおよそ9時間と見積もってもその間のダメージは計り知れません。

そして、万が一消灯後の帰宅で気付いたのが翌朝であったりしたら・・・。


この機会に、地震による家具・水槽などの倒壊や、水漏れなどのほかに、水槽内の環境がどうなっているかしっかり把握できるように自分の観察力を見直してみる必要があるかもしれません。


地震大国日本。

大きな地震で水槽なんていってられない状況を除けば、頻繁に発生する震度3~4程度の地震時はぜひこういった点にも注意を払ってみてください。

もちろん、自分や家族の身の安全をまず第一に確保したうえで、余った余剰気配りでです。


さて、今回はここまでとします。
また次回の記事にて。
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思いのたけを走り書き。

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