本日は水草紹介ということで、エイクホルニアディバーシーフォリアをご紹介します。
記事の最後には管理人的エイクホルニアディバーシーフォリアのお世話術も載せたいと思います。
下向きにくるっとカールする葉を四方に互生させる見た目はキュートの一言。
それだけでは飽き足らない奇抜な生態。 管理人的には本当にツボな水草です。

エイクホルニアディバーシーフォリアに着いた気泡が、ふわふわのドレスを彩るラメの様に見えてきます。
水槽の中を彩ってくれるワンポイントとして、もしくは単純にエイクホルニアディバーシーフォリアをメインに据えた水景もありと感じさせます。

しかし、最近の主流である大自然をイメージして作り上げるネイチャーアクアリウムスタイルではこの水草は使い辛いのでしょう。
なかなか育てている人を見かけません。
また、奇抜な生態と表現させて頂きましたが、この水草の独特な生長が水槽という隔離空間に向かないというのも一因だと思います。
というのも、この水草。
実は水面に達した茎から、蓮や睡蓮の様に浮葉を出します。
細身な葉柄からは想像も出来ませんが、丸っこくて浮力のある葉っぱが生えてくると瞬く間に下葉から溶け始め水面を漂います。
そして、水中なり、水上なり流された先でまた繁殖する。
そう言ったサイクルでの繁殖をするこのエイクホルニアディバーシーフォリアは詰まる所、水面までの距離が少ない水槽で長期間維持することが難しい水草であると言えるのです。

まあ正直な感想として、浮葉に関してはトリミングをサボらなければ出てきません。
比較的ハサミが入ることも嫌わないので、ある程度生長したら刈り込んで脇芽から本数を増やせます。
環境さえ整えれば群生させることも容易なので、60cm水槽では少し物足りなくなるかもしれませんがこんもりと茂らせることもできます。
では何が問題なのかとなりますよね。 その一番の問題はズバリ、エイクホルニアディバーシーフォリアの下葉にあります。

寄りの写真になってしまうので、上手く写せているかわからないのですが、下葉が黒ずんでいますよね。

どんなに状態良く育てても、美しい頂芽付近と比較すると汚れているように見えるこの下葉がレイアウト的にアウトなのでしょう。
この最大のデメリットを克服するためのレイアウトを組むよりは、もっと簡単に育つ有茎草でいいやとなってしまうのですね。
多くのアクアリウムブログやショップでは、この下葉を隠す意味でエイクホルニアディバーシーフォリアは後景草としての使用が進められています。

しかし、管理人はこう言いたい。
エイクホルニアディバーシーフォリアは中景草として、名脇役的ポジションもこなせます!と。
先ほども述べましたが、この水草はトリミングに比較的強いのです。
浮葉を出すとも言いましたが、地面にしっかり根付いてこそそういった特殊な変化をしていけるためでしょうか、根張りもよく固形肥料によく反応します。
中景の石組みや流木の脇から生やし、短めに刈り込んで脇芽をたくさんつけさせたエイクホルニアディバーシーフォリア。
その衣に気泡をまとい、水面を目指して上へ上へと綺麗に育つ様は私たちを見飽きせないこと請け合いです。

さて、エイクホルニアディバーシーフォリアのお世話術をまとめつつ、締めに入りたいと思います。
水質は大正義弱酸性。
PH6.5付近で維持した水槽内であれば多少光量が少なくても問題なく育ちます。
目安として、私はGEXのクリアLED パワーⅢ一灯で育てています。
硬度も日本の水道水であれば気にする必要はありません。
現に、私の水槽管理では温度合わせも水質合わせも全くしていない水道水直入れでの水換えで綺麗に美しく育っています。
底床にはカリウムメインのイニシャルスティックだけでなく、カミハタの水生植物用固形肥料を添加し、葉の生長に必要な窒素分を多めに与えます。
水中に栄養分が多いと脇根を出してしまい見苦しくなってしまいますので、液体肥料は他の水草と相談しながらほどほど若しくは無しにしましょう。
トリミングは迷うくらいなら切れっ!の精神で大丈夫です。
ただし、頂芽付近が黒ずんだり、明らかに不調な色や葉のサイズであった場合は注意しましょう。
水槽環境がそもそもアウト、植えたばかりで初のトリミング時、草体が老化している、肥料の欠乏など注意するべきことは当然ありますが、頂芽を観察していれば不調を感知しやすいと思います。 さて、長くなりましたがエイクホルニアディバーシーフォリアの魅力が伝わっていれば幸いです。
今回はここまでとします。
それではまた次回の記事で。