亀甲竜ことホッテントットのパン。


どうも、おはこんばんちは。

みなさま多肉植物というとどのような植物を思い浮かべますか?



たぶんこんな感じの肉厚でぷにっとした雰囲気のある植物を想像するかと思います。

少し詳しい人や、趣味で育てている方はサボテンが実は大きく括ると多肉植物ということをご存知でしょう。


世界中いたるところに生息し、カラカラに乾いた不毛の地から、寒暖差の激しい高山地帯、湿度が常時80%を越えるような沼地などなどその適応能力の高さで様々な形態をしています。

そんな不思議な魅力にあふれた多肉植物の世界を覗き込むと、それはもうあっと言う間に闇にとらわれ多肉植物という光を見つめて突き進む運命をたどるでしょう。


まぁ、管理人はまだまだ足を踏み外さない程度の愛好家ではあると思っています。




さて、そんな多肉植物の世界のなかでも一風変わっていて、それでも愛らしい植物を紹介します。


その名も亀甲竜「ディオスコレア・エレファンティペス」です。


名前からも察することができるかと思いますが、亀の甲羅のようなボコボコができる塊根植物です。

原産地は南アフリカで、生息地域に住んでいるホッテントット族の食料(ジャガイモ的な立ち位置)になることからホッテントットのパンと別名で呼ばれていたりもします。

日本で購入したら50万~60万はする何十年もののホッテントットのパンをむしゃぶりつくホッテントット族。


いや、生きるためです、考えるのはやめましょう(笑)


発芽から4年、5年はサトイモのような表面をしていますが、株が大きくなるにつれて亀の甲羅のような独特な風合いが現れるようになります。

大きなホームセンターであれば極稀に取り扱っていることがある程度ですが、昨今のボタニカルブームに合わせて観葉植物を専門で扱っているようなお店であればかなりの確立で見つけることができるようになった種類でもあります。




この不思議な植物、ホッテントットのパンは冬型塊根植物と呼ばれる種類になります。

つまり、気温が下がるとこの写真の様に葉をつけ、気温が上昇し始める前に葉を落とす生態を持っているのです。


南アフリカ原産なのに寒くなると生長するの?と思われるかもしれませんが、この原理はいたって簡単です。


南アフリカは赤道に近く、乾燥した風にさらされるサバンナ地域が大半を占めています。

季節も雨季・乾季を繰り返す地域で、極端に降水量がある時期と全く雨が降らない時期の二極化された環境下で育つため、気温の下がる(降水する)雨季に葉をつけ生長し、気温の上がる(乾いた風と強い太陽光が降り注ぐ)乾季に自身を守るため塊根部分のみになって耐え忍ぶのです。

日本の気候でも同じで、夏場は株から生えるツルを切り落としてあげることで暑さと蒸れから株を守り、冬場は上記写真の様に葉をつけさせ肥料を与えます。


葉が生えていない状態であれば塊根部分への日光は必要ないため、夏は風通しがよく直射日光の当たらない涼しい場所へ置いておくだけで大丈夫です。

むしろ、冬の寒さにはかなり耐性があり屋内であれば十分越冬できるのですが、夏場の蒸した環境で株が水に浸った状態にしてしまうとあっと言う間に根をやられて枯れてしまいます。

夏場に注意!と覚えておけば、それ以外はそれほど手の掛からない植物です。




管理人の株でおおよそ6年目となります。

やっと亀甲竜らしい甲羅ができ始めたという段階で、ここから大きくかつ立派な甲羅を背負わせることができるかは夏場にどれだけダメージを与えずに冬を迎えさせるかに掛かっています。


通年を通しての水遣りとしては、夏は本当に水気を必要としません。

特に屋内でしか育てられない方、直射日光にどうしても当たってしまう場所に置いている方は水遣りをしないほうがまだ根へのダメージが少ないです。

管理人の場合は夏場でもかなり涼しい時期があり、かつ湿度も少ない地域に住んでいるので2週間に一回程度水遣りをして根が乾燥によって傷むのを防いでいます。


冬に関してはツルが伸び始めたら、もうガンガンに水遣りをしていくことでピチピチしたハート型の葉をつけてくれます。

用土の種類にもよりますが、土の表面が色が変わってくる程度に乾いたら即たっぷりと鉢の底から水が流れ落ちるように水を与えます。

夏でも、冬でもそうですが、水遣りのときに塊根に水をかけないように土へ水遣りしないと折角の甲羅がはがれてしまう可能性があるので注意してください。


また株の体力を落とさないためにも、初秋~春にかけて数度薄めた肥料を与えていくといいです。

植え替え時に緩効性肥料のマグァンプKなどを用土へ埋没させておいてもいいです。


まとめると。

①夏の蒸れ・直射日光に注意!
②ツルが伸び始めたら徐々に水やり、慣れたらたっぷりこれでもかッと!
③株に水は掛けない!

以上三点を守り、長い年月共に過ごすことで亀を育てている気分になれる植物です。


いまだに新種が発見されている多肉植物の世界。

そんな中でも比較的手に入れやすく、育て概のあるホッテントットのパンこと亀甲竜をぜひみなさんも育ててみませんか?


立派な株に育てるにはながーいながーい時間がかかりますが、そんな時間を共に過ごせる観葉植物というのもそれほどたくさん種類があるわけではありませんから、ぜひ栽培してみてください。

管理人もとりあえず10年を目指して頑張ります。


さて、今回はここまでとします。
また次回の記事にて。
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思いのたけを走り書き。

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