ミクロソリウム。


どうも、おはこんばんちは。


今回は水草紹介ですが、皆さんよくご存知のミクロソリウム。

その圧倒的育て易さと知名度から、いまさら紹介なんてと思われる水草です。


しかし、管理人は思うのです。

ミクロソリウム。綺麗に育てるの難しくない?」と。

ということで、管理人がもっとも愛し、この水草を本当に綺麗に育てたいと思っていろいろやっていることをつらつらと語って行きたいと思います。




ミクロソリウムは見た目まんまのシダ植物です。

生長中の新芽はライトグリーンに輝き、葉先は透明です。

ある程度生長の落ち着いた葉はダークグリーンに染まり、重厚な雰囲気を醸し出します。


水中適応能力も高く、自然界でも滝つぼの飛沫が舞い散る崖際や、石すら流されるような急流の中、腐葉土が積もった湿気た場所など様々な場所で繁茂します。

水槽の中でもその強靭な生命力を生かして、薄光の本当になにも添加していない砂利低床に流木に巻きつけたミクロソリウムを放り込んでおくといつの間にか多くの葉を展開させていたりします。


どの程度強靭なのかというと、通常の水草ですとトリミングで出た葉を適当なビンに詰め込んでおいても増えませんよね。

ところが、ミクロソリウムは増えます。



こちらがなんと約3ヶ月前にトリミングした葉です。

管理人が飲んだ1Lりんごジュースのビンの中に詰め込んで、光の当たる場所に放置していました。

(太陽光の直射はビンが熱せられてしまい葉がダメになるので、水槽のライトが当たる縁や、北側の窓辺なんかに放置しておくといいと思います)


ところどころ痛みが確認できますが、まだまだダークグリーンが綺麗です。





そして、そのビン詰めミクロソリウムから取れた子株がこちらになります。

前の写真でちょっと見えていましたが、まさかさらにこんなにあるとは思わなかったのではないでしょうか。


この子株は流木などに瞬間接着剤などで適当な間隔でくっつけておけば、そのまま大きくなっていきます。

ただし、くれぐれも茎の部分が接着剤で埋まってしまわないよう注意して貼り付けてくださいね。


もし小さすぎる子株であれば、茎を貼り付けるのではなくミクロソリウムの葉のほうを接着しちゃってください。


葉も全面が接着剤に埋まってしまうとダメですが、ちょこんとつける、そんな適当なくっ付け方でも生長し、増えます。





さらに、先ほどの子株はミクロソリウム放置水槽へ。

こちらは余っていた小さな水槽、余っていた底面フィルター、余っていたエアーチューブ、余っていた溶岩石の大粒を敷き詰めて立ち上げた超簡単水槽です。

こちらには大繁殖しているレッドラムズホーンを放り込んでいます。

ライトは横の水槽のおこぼれだけです。

お世辞にも明るいとはいえない、そんな環境でミクロソリウム以外の水草で育つ物を探すのは大変かもしれない、そんな水槽です。


こちらの記事も一緒にどうぞ!
無加温ミクロソリウム水槽①
無加温ミクロソリウム水槽②





ですが、ストック水槽にお金を掛けられるほど裕福ではありませんからね。

現在生物濾過補助システムで順調に生育するミクロソリウムを、無加温で維持できたら捨ててしまっていた分も十分維持できるなと思い、実験的に立ち上げています。


これから寒くなるので、どこまで耐えられるかも見所です。

この水槽はこれから冬、春へ向けてのネタ仕込みでもあります。


ふぅ。育てれば育てるほど面白い植物ですね。




面白いといえば、その種類の多さも定評のあるミクロソリウム。

改良品種なども含めると十数種類はあるのではないでしょうか。


管理人が育てている種類を列挙すると、

・ミクロソリウムプテロプス
・ミクロソリウムウィンディーロブ
・ミクロソリウムトライデント
・ミクロソリウムセミナロー
・ミクロソリウムナローリーフ
・ミクロソリウムトールズハンマー
・ミクロソリウムフォークリーフ

となります。


ここではそれぞれの紹介はしませんが、まぁとにかく数が多いわけです。

それぞれを集めてコレクションするなんてことも楽しいと思います。





強靭なミクロソリウム。

ですが、弱点も有名です。


それは高水温と水質の悪化(富栄養化も含む)ですね。

特に、日本の場合は夏場の気温が30度を超え始める辺りから、25度程度まで落ち着く秋口までの間に病気を発症させてしまいダメにしてしまうことが多いかと思います。




こちらが有名なシダ病にかかったミクロソリウムの葉です。



このように、葉脈以外が薄茶色く透明になってしまい、やがて枯れていきます。

高水温や水質悪化が原因とされています。


管理人個人的な意見を言わせてもらうと、この病気は酸素濃度が薄くなった場所に長期間放置すると発症するように感じます。

高水温によるダメージというよりも、それによって酸欠になったバクテリアがダメージを受け、水質が悪化し、それらの要因がミクロソリウムにストレスを与え、シダ病になってしまうのではないかと考えています。

というのも、ミクロソリウムの生える環境はもちろん清涼な水が流れる密林の中の涼しい小川沿いなどですが、そこは日本の沖縄よりもさらに以南である場所が多いです。

気温は普通に35度近くなり、湿度も80%程度なんて当たり前といった世界です。


まぁ水槽という限られた空間を気温35度が暖めるのと、たくさんの水流によって常に掛け流し状態の小川とでは比べるべくもないですが。

とにかく高水温で水草をダメにしてしまう方は、Co2の添加をやめてエアーをレーションしてみてください。

調子を崩した水草にいくらCo2を与えても生長しませんので、ここは気持ちを切り替えて水草の生命力を生かす工夫をするべきだと常々思っています。





余談になりますが、写真上の葉、ミクロソリウムにできる黒いシミ。

これをシダ病と勘違いされている方がいるように思います。

管理人もミクロソリウムを育て始めた頃、これをシダ病と勘違いし葉をすべて刈り取るという暴挙をしでかしたことがあります。


これはミクロソリウムの葉が古くなってきているため発生しています。

ただただ放っておくと、下の葉のように葉緑素が抜け落ちたり、茶色く枯れてしまったりします。

まぁよっぽど見た目が悪くなければ、ある程度のシミは仕方のない物と思って気にしないのが一番です。



もう一つ、コチラは管理人の水槽内には持ち込まないように細心の注意を払っているので、自前の写真がありませんが、ミクロソリウムには通称ブツブツ病と呼ばれる病気も存在します。

ミクロソリウムをブツブツ病に感染させる細菌が紛れ込んだ水や、株を水槽内に持ち込んでしまうとあっと言う間に感染して、茎や葉にブツブツブツブツとイボのような物が出てきてしまい、ミクロソリウムの株を弱らせてしまいます。

やがてはミクロソリウム壊滅なんてことにもなりかねません。


私はまだこの病気を持ち込んだことがないので、具体的には書けませんが、私の大好きな動画配信者の方が最近このブツブツ病に関する興味深い動画を配信されていたので紹介させていただきます。


don jarahoiさん

闘病19ヶ月、ブツブツ病を撃退(アクアリウム,水草,ミクロソリウム,シダ病)



この方の配信されている帰省アクアリウム動画などは本当に癒しです。

アクア動画においては有名な方ですので、私のブログにたどり着くようなマニアックな方なら当然のように知っているかもしれませんね。

それでも、本当にオススメの動画配信者です。






ミクロソリウム。

こうして文章として起こしてみると、強靭なイメージとは裏腹に、繊細な扱いが必要な水草です。

ですが、長期間きめ細かい管理をし育てたミクロソリウムの大株が見せてくれる美しい群生は、それだけを水槽の中で鑑賞できるほど素晴らしいものです。

場所さえあれば、120cmミクロソリウム水槽を立ち上げたいです。



さて、ミクロソリウムに関しては無加温水槽の経過観察なども定期的に記事にしていきたいと思います。

ということで、今回はここまでとします。
また次回の記事で。
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  1. どうもです。うちのyoutubeチャンネルをご紹介してくださいまして、ありがとうございます。恐縮です!
    こちらのブログはツイッターの方で知ったのですが、毎回興味深い内容で楽しみに拝見しております。
    生物濾過補助システムのこともこちらで知りまして、とても興味を持ちました。富士砂のことも知っていれば、大磯ではなくそちらにすれば良かったと、今さらながら悔やんでおります。。w

    牛の水槽さんの水槽もですが、水草水槽への考え方にとても魅かれますし勉強になります。
    私も水槽の動画を作り始めた当初は、自分が水槽をいじっていて感じたことなどを、
    もっと素直に、率直に発信できていたような気がするのですが
    (観る方も少なかったので「発信」というより、自分用の記録としか思ってませんでしたが)
    近頃は何か考えたり思っても「まあ、こういうのは別に言わなくてもいいか」などと、やめてしまうことが多くなった気がします。
    こちらのブログを拝見しておりまして、「自分自身の動画の作り方も、また少し考え直したい」と思うようになりました。
    ありがとうございます。

    1. 管理人 より:

      このブログ初めてのコメントをまさかタニシおじさんからいただけるとは。ありがとうございます。感無量です。
      こちらこそ、毎回の動画配信をとても楽しませていただいています!
      生物濾過補助システムに出会えて、自分の中のアクア観が激変しましたw
      don jarahoiさんの帰省アクアリウムでも思わされますが、ハイスペックシステムだから健康的な水槽管理ができるわけではないことを理解できると、趣味として満喫できるアクアライフを送れる気がします。
      富士砂いいですよ!大磯砂だとどうしても渓流などの上流地域の雰囲気ではなく、中流や河口付近のさっぱりしたイメージがするので、個人的には水草水槽の低床にピッタリだと思っていますww
      実はかなり初期から動画配信を見させてもらっているので、勉強になるなんていわれるとニヤニヤが止まらないと共に身が引き締まります。
      どうしても、初期の情報収集といえばインターネットの世代なので、中途半端な情報を適当に垂れ流しているサイトをぐるぐるぐるぐる巡回するのが嫌だし、時間の無駄に感じてしまうのと、結局のところ個人の環境、管理方法によりますの一言で片付けられてしまうことが多くて、それよりは私はこうだ!って叫んでいる変人のほうが注目してくれるかなwと思って書いてます。
      これからもアクア関係、無関係ともに動画配信楽しませてください!wコメントありがとうございます!

思いのたけを走り書き。

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